幼稚園の卒園式と おともだち
素数を数えたり、掛け算九九を唱えてもダメでした。言葉や歌の力って強いですね。あの時、この時、いろいろなお姫さまの思い出が浮かんできてしまい鼻の奥がツンとなる。恥ずかしながらいっぱい泣いてしまいました・・・。
2年お世話になった幼稚園を、お姫さまは無事卒園することができました。きちんとした幼稚園でした。園長先生をはじめ、先生方に感謝いたします。本当にありがとうございました。
素直な気持ちを忘れずに
あいさつやお礼の言葉が自然にでてくる子に育ってくれました。家庭では経験させてやれないような体験もいっぱいさせてくれてました。いろいろな世界 があって、お姫さま自身がどんなふうに係わってるのかな。そんな好奇心や思いやりの気持ちが育って、お姫さま自身の一部になったのではないかなって思います。
卒園するお友達たちもみんな元気。そしてものすごく素直ですね。まっすぐな無邪気さのパワーを卒園式で受け取りました。園長先生のお話にもありました。大きくなっていくと素直なところがかっこわるいと思いがちです。元気のよさ、礼儀正しさ、思いやり、そんな素直な気持ちで得た良さを大人になっても忘れてほしくないです。
でも大人になった自分はどうなんだろう。あいさつは?思いやりは?って振り返ってみるととてもかっこ悪くなってる気がする。子供たちの素直さがとってもうらやましく、そして自分がとっても恥ずかしく感じました。
いま いちばん たいせつなもの
家に帰ってきてからお姫さまは、ずっと卒園アルバムをながめていました。クラスみんなの顔写真を指差しながら見ていたり、遠足や運動会の写真を見ては
「リレーいちばんだったんだよね」
とかニコニコしながらお話してくれました。でも、なんだかちょっとさみしそう。
「あたし・・・アルバム見ながら、ちょっと泣いちゃったんだ」
夜、ふとんの中でポツリとお姫さまがいいました。
自分は田舎の生まれなので保育園も幼稚園も、小学校も中学校もずっと同じ仲間で過ごしてきました。ひとクラスで40人くらい、同じメンバーで8年間です。中学校では3つの小学校が合わさったけど、それでも3クラスだったので友達は増えたけど別れってのはなかった。11年ほとんど変わらぬメンバーですごしてきました。
本格的な友達との別れって高校進学のときが初めてだったと思います。寂しさはあったけど高校へ進学だってうれしさが大きかったり、それにいつでも会えるって気持ちもあったのでそんなに悲しくはなかったかと思います。
ところがお姫さまの場合は違います。お友達はいたるところから幼稚園に送迎や園バスで集まってきます。だからクラスのみんな入学する小学校はバラバ ラです。お姫さまはしかもひとりで近所の小学校に通うことになります。せめて同じ幼稚園のお友達が一人くらいいればよかったけど、学区の関係で同じバス 停のお友達ともお別れになってしまいました。
さびしさいっぱい、そして不安もいっぱいだと思います。自分とは違って、お姫さまってこの年で大きな別れをまさに今、経験しているんだよな・・・。
「おともだちの小学校を見に行ってみようか!」
次の日の午後、おでかけついでとお姫さまに声をかけてみました。ふたつ返事で「いく!」って行ってくれました。車に乗ってお友達の通うことになる小学校を6校ほど回ってみました。
「この小学校は○○ちゃんと○○くんがいくんだよ。」
「△△ちゃんがいく小学校っておにわがひろいね。」
うれしそうにいっぱいいっぱい教えてくれました。
自分もうれしかったけど、でもちょっと悲しくなりました。卒園前に気づいてあげて、連れて行ってあげておけばよかったなって。そうすれば、お友達と小学校のお話がもっともっとできたかもしれないなって。本当にごめんねって気持ちになりました。今日もアルバムをながめたり、卒園DVDを見たりしていました。製作帳を引っ張り出したり、昔の写真を一枚一枚とりだしてみたりもしています。ちっちゃい体でもまだ幼い頭でもいろいろ考えて、少しずつ気持ちを整理しているようです。
卒園文集を開くと最初のページにお姫さまの好きなあそびや好きな食べ物が、つたない文字でかかれています。そこに続けて、そしてひときわ大きな文字で丁寧にこんな言葉が書かれています。
いま いちばん たいせつなもの
おともだち
がんばれ!おひめさま!!
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